【レポート】凸と凹「マンスリーサポートプログラム」登録先向け集合研修vol.37を開催しました

●日時:2026年3月18日(水) 10:00~12:00

●場所:オンライン開催

●講師:北村政記さん(奏ワークス株式会社 代表取締役)

●テーマ:キントーンを活用したDXのご提案 

※参加者数14名、平均満足度9.5点(10点満点)


凸と凹「マンスリーサポートプログラム」登録先向けの「集合研修」37回目を、オンラインで開催しました。


北海道、群馬県、茨木県、新潟県、愛知県、岐阜県、京都府、福岡県をつなぎ、14名の方にご参加いただきました。

今回の集合研修では、奏ワークスの北村さんを講師にお招きし、キントーンを活用したDXについて、実践的な知見を惜しみなく共有いただきました。


■データベース整備が組織運営の土台になる


冒頭、北村さんからこれまでの活動紹介がありました。

NPO分野に15年以上かかわり、現在は奏ワークスを経営し、30団体以上の支援や累計4億円以上の寄付獲得に関わってきた経験が共有されました。


その上で強調されたのが、NPOにおける「データベース整備」の重要性です。

支援者や利用者、ボランティアなどの情報を適切に管理することが、組織の課題解決や成長の基盤になることが示されました。


■情報の分散を防ぐプラットフォーム活用


続いて、ExcelやGoogleフォームなど複数のツールに情報が分散してしまう課題に対し、それらを一元管理するためのプラットフォームのひとつとして「キントーン」が紹介されました。

このしくみによって、ステークホルダー情報の統合管理やAIとの連携が可能となり、業務効率の向上が期待されます。


■AI時代に求められるデータの構造化


講演ではさらに、AIを活用する上でもデータベースの整備が不可欠であることが説明されました。

見込み支援者や既存の寄付者、ボランティアなどの情報を一元化し、活用できる状態にしておくことが重要です。


NPOのファンドレイジング戦略でよく活用される「ドナーピラミッド」の考え方だけでは実務に落とし込みにくい点にも触れつつ、より現場で使いやすい「構造化された情報管理」の考え方が提示されました。

合わせて、「親マスタ」「子マスタ」などの概念を用いた具体的な管理方法もデモを交えて紹介され、実務のイメージが深まりました。


■寄付管理とメールマーケティングの実践


寄付業務においては、決済から領収書発行までを一元管理できる仕組みの重要性が示されました。

データベースと連動させることで、業務の効率化とミスの防止につながります。


また、ファンドレイジングにおいてメールマーケティングの有効性が強調され、月2回程度の定期的な活動報告キャンペーン時の活用など、具体的な運用方法も共有されました。

講演後はグループに分かれ、内容を踏まえた質問や感想を共有しました。

その後、各グループでの対話内容を全体で共有し、学びを深めました。


■システム導入は段階的に進める


情報管理の効率化に向けたシステム導入について議論が行われました。

現状はExcelなどで分散管理している団体が多く、統合の必要性が共有されました。


これに対し北村さんからは、いきなり大規模なシステムを構築するのではなく、小さな取り組みから段階的に進めること、必要に応じて外部の専門家の力を借りることが有効であるとの助言がありました。


■ボランティア・外部人材の活用


ボランティアや外部スタッフのかかわり方についても意見交換が行われました。

「凸と凹」登録団体の事例として、プロボノ人材の活用や、限られたコストで専門人材を確保する工夫が共有されました。


一方で、ツールの操作自体は比較的容易でも、設計や最適化には専門的な知識が求められるため、構築においてプロの力を活用することの重要性が改めて指摘されました。


■キントーン活用の具体事例から学ぶ


最後に、キントーンの具体的な活用事例として、チャットツールやスプレッドシートとの連携、助成金申請管理、イベント業務のフォーム化などが紹介されました。


特に、イベント業務のフォーム化はコストパフォーマンスが高く、最初の一歩として取り組みやすい施策として提案されました。

また、WebhookやAPI連携による業務自動化の可能性についても触れられ、今後の発展的な活用のイメージが広がりました。


最後に、アンケートで回答いただいた参加者の声から、印象的だったものをご紹介します。


■参加者の声 〜研修を通じて得た学びと気づき〜


●よりよい活動のために寄付が必要で、寄付を集めるためには寄付者とのよりよいコミュニケーションが必要。そのためにはデータの活用が欠かせないので、そこにしくみが必要だということがよくわかりました。好事例を教えていただき、より具体的なイメージが湧きました。

●キントーンのかなりくわしいお話や実際に使われている登録先の生の声を聴けました。メリット・デメリット(導入コスト)はあるけれども、補助金なども活用できれば乗り越えられるという事例を聴けたのがよかったです。

●ちょうどデータベース化を課題に感じていたタイミングで、キントーンの多機能さに驚きました。情報の一元管理だけでなく、メール送信やリマインド機能もあったので、今後の業務改善に向けて参考にしたいと思います。


次回の集合研修は「仮想理事会」の回を、一般社団法人ヒトノネをホスト役に2026年4月に開催予定です。

「お金の地産地消」をデザインする:合同会社めぐる

参考:「名古屋市市民活動促進基本方針」(2011年12月)/ 図 資金が地域で回る仕組みのイメージ