【レポート】凸と凹「マンスリーサポートプログラム」登録先向け集合研修vol.15を開催しました

●日時:2023年5月31日(水) 13:30~15:30

●場所:オンライン開催


凸と凹「マンスリーサポートプログラム」登録先向け集合研修の15回目を、オンラインで開催しました。

東京、千葉、愛知、岐阜、大阪、福岡、熊本をつなぎ、17名の方にご参加いただきました。


今回は、元NPO法人ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京代表理事の藤村隆さんに、「コレクティブインパクトの北極星はエクイティの実現である」をテーマにお話いただきました。


研修では、2つのワークを行いました。

1つ目のワークでは、自分に近い友人・知人を5人思い浮かべて、名前・性別・年令・職業・収入・学歴・家族・人種をそれぞれ記載してみて、どんな傾向があるのかを見える化しました。

2つ目のワークでは、職業、会社肩書、学歴、性別、人種、国籍出身、身体特性、家族等のアイデンティティの中で、自分にとって良い影響を与えているもの/悪い影響を与えているものをそれぞれ考えました。

どちらのワークも普段あまり考えないことを考える機会となり、参加者のみなさんは新たな発見があったという反応が多くありました。


研修終了後に参加者のみなさんから回答いただいた「気づきや学び、感じたこと、印象に残ったこと」の一部をご紹介します。

●「自身の属性のなかで、自分に最も影響を与えたもの」として、職業と学歴を選んだのですが、日本人であること、さらには人種については考えることもなく生活しているということを再認識させられる機会でした。法人全体としては、立場の違う人たちとの合意形成に奔走していますが、自分の業務としては、円滑な各業務の進行という部分に重点があるので、今日のテーマを日々感じているという感覚ではないのですが、このもやもやをこれからも考え続けていくことに意味があるのかなと思います。

●ソーシャルな領域におけるequityという考え方を初めて知りました。モヤモヤはありましたが、単純な解がある訳もなく、「問うところから始める」ことと理解しました。アメリカの事例がよりわかりやすかったのは、ある程度客観性を持って考えられる部分もあるからかと感じました。

●equity、あるいは尊厳や人権というテーマって、人をざわつかせたりモヤモヤさせたりする要素を持っていて、それを避けて見ないようにしたりするのではなく、むしろどんどん発生させていく必要がありそうだと思いました。たとえば子どもの権利について地域で対話するのって、時に人によって不愉快体験かもしれないが、それでこそだよなぁと。


今回の研修はテクニックやノウハウを教わるというものではなく、藤村さんと参加者のみなさんと一緒にとにかく問う、考える、モヤモヤするという時間でした。

またみなさんとモヤモヤしながらも対話を重ねていきたいと思います。


次回6月の集合研修は「仮想理事会」の回で、一般社団法人あゆみさんにホスト役を務めていただく予定です。

「お金の地産地消」をデザインする:合同会社めぐる

参考:「名古屋市市民活動促進基本方針」(2011年12月)/ 図 資金が地域で回る仕組みのイメージ