【レポート】凸と凹「マンスリーサポートプログラム」登録先向け集合研修vol.12を開催しました

●日時:2022年11月25日(金)10:00~15:00

●場所:オンライン開催


凸と凹「マンスリーサポートプログラム」登録先向け集合研修の12回目を、オンラインで開催しました。

宮城、東京、愛知、岐阜、大阪、福岡、佐賀、熊本をつなぎ、20名の方にご参加いただきました。

本研修では、宮城県仙台市の社会福祉法人あいの実にホスト役を務めていただきました。


第1部では、佐賀県県民環境部/認定NPO法人日本IDDMネットワークの岩永幸三さんに「佐賀県におけるふるさと納税(NPO等の支援)の取り組み」をテーマにお話いただきました。

岩永さんが行政の立場として、どのようにふるさと納税の仕組みを取り入れ、佐賀県内で100団体以上が登録し、年間9億円を超える寄付を集めるまでに拡大していったかを共有いただきました。

また、岩永さんは日本IDDMネットワークの副理事長・事務局長としてふるさと納税を集めている立場でもあるため、NPOにおける寄付者管理の仕方や寄付者とのコミュニケーションの取り方、情報発信で意識していること等、参加者のみなさんの実践に活用できるお話もたくさんいただくことができました。


第2部では、乾祐子さん(社会福祉法人あいの実 理事長)へのインタビューを行いました。

このインタビュー内容は後日、「登録先の志」として『凸と凹マガジン』で紹介させていただく予定です。

あいの実は2005年に設立し、18期目を迎えている団体です。

設立当初のお話から現在に至るまでの挑戦の歩みをお話いただきました。


最後の第3部はあいの実の「仮想理事会」として、「地域を巻き込んでデジタル化を推進するには?」をテーマに、参加者全員があいの実の理事になったつもりで真剣に知恵を絞りました。

あいの実では、利用者の親御さんたちが日々、連絡ツールとして記入しているノート等を効率化して負担を減らしたいという思いから、デジタル化を検討されています。

デジタル化を実現するためには、学校や他の事業所の連携が欠かせません。

どうしたら推進していけるのかを一緒に考えました。

参加者のみなさんからは、「病院の先生を巻き込めると進めやすくなるのではないか」「海外でよい事例はないか」「医療的ケア児支援センターとうまく連携できないか」といったたくさんのアイデアが出てきて、あいの実の専務理事・久保さんも喜んでいらっしゃいました。


研修終了後に参加者のみなさんから回答いただいた「気づきや学び、感じたこと、印象に残ったこと」の一部をご紹介します。

●正確な情報発信を含め寄付者に対し丁寧な働きかけをする。そうすることでリピーターさんの確保となり、応援者をつなぎとめることができる。

●挑戦するNPOが増え、地域が活性化するであろうすばらしい取り組みだと感じました。トップのぶれない意思がすばらしいと思いましたが、そういうトップを望むのではなく、まっとうな意見を行政にぶつけていくことが必要というメッセージに励まされました。あいの実さんのお話もすてきで、刺激をいただきます。この研修は、社会を変えるためにたくさんの方が各地で奮闘されているのだと、背筋が伸びる思いです。

●ふるさと納税の仕組みを活用した先行事例と、NPOサイドとしてどういった点を意識するべきかを同時に知ることができました。参加者とも顔なじみになり、ブレイクアウトルームで状況を共有することも楽しかったです。


次回の研修でも、凸と凹の登録先同士がお互いに刺激し合える仲間になれるような仕掛けを、事務局としても考えていきたいと思います。

「お金の地産地消」をデザインする:合同会社めぐる

参考:「名古屋市市民活動促進基本方針」(2011年12月)/ 図 資金が地域で回る仕組みのイメージ