【レポート】凸と凹「マンスリーサポートプログラム」登録先限定の集合研修vol.8を開催しました

●日時:2021年11月12日(金) 10:00~16:00

●場所:オンライン


凸と凹「マンスリーサポートプログラム」登録先限定の集合研修第8回目を、オンラインで開催しました。

東京、岐阜、愛知、大阪、福岡、熊本をつなぎ、15名の方にご参加いただきました。


通常の集合研修は3部構成ですが、今回は特別編として5時間みっちり「コミュニティ・オーガナイジング(以下、CO)」のみをテーマに開催しました。

講師も池本さん・小田川さん(公益社団法人ユニバーサル志縁センター)の2人体制というぜいたくな回でした。


COを初めて知ったという方もいらっしゃるかもしれません。

COとは、市民の力で自分たちの社会を変えていくための方法であり、考え方です。


オーガナイジングとは、人びとと関係をつくり、物語を語り、立ち向かう勇気を得て、人びとの資源をパワーに変える戦略を持ってアクションを起こし、広がりのある組織をつくり上げていくことで、社会に変化を起こすことです。

キング牧師による公民権運動、ガンジーによる独立運動などは数えきれないほど多くの人びとが参加し、結束することで社会を変えてきました。


そして、普通の市民が立ち上がり、それぞれが持っている力を結集して、コミュニティの力で社会の仕組みを変えていくのが、COです。

まさに社会課題解決に挑むNPOやソーシャルビジネスと、とても親和性の高い考え方だと言えます。


最初の講義ではまず、「リーダーシップとは?」「パブリック・ナラティブとは?」「ストーリー・オブ・セルフとは?」といったCOの基礎知識を学びました。


お昼休憩をはさんで、後半は実際に一人ずつ「ストーリー・オブ・セルフ(私の物語)」を作成し、2グループに分かれて発表し合うところからスタートしました。

自身の「困難(チャレンジ)」「選択」「結果」の3点をまずは書き出してみて、2分間でスピーチをし合いました。

2分という短い時間にも関わらず、発表者の人となりが伝わってくるのが印象的でした。


その後は「ストーリー・オブ・アス」の講義を聴いて、再びグループワーク。

今日この研修に参加しているメンバー全員が共有している経験を「共有する価値観」「困難」「希望」の3点で書き出してみて、セルフ同様に2分間でスピーチし合いました。


セルフと異なる点として、「アス」はこの場にいるメンバー全員で共有する経験を語るものなので、一人ひとりのスピーチを重ねるごとに材料が増えていき、みんなで一緒に創り上げていく感覚がありました。

グループ最後の発表者が発表し終えた時の一体感はとても気持ちのよいものでした。


参加者のみなさんから回答いただいた「本研修での気づきや学び、感じたこと、印象に残ったこと」の一部をご紹介します。


「自分の中にある何となくの原体験も、ストーリーに仕立てることで、活動の中での困難や迷った時などには、自分のあり方やなぜその活動をやっているのかを振り返ることができると思った。」

「共感を得るためには、自分自身の経験を具体的に描写して伝えることがとても効果的であることや、“わたしたち”という感覚になれるように共有した経験や希望を話すことが大事だと知りました。これまでわたしたちの団体はどうしても自分たち目線で物事を見ていたのですが、ストーリー・オブ・アスのワークを体験して、業種の違う団体の人たちも“わたしたち”になって、ともに社会をよくするんだなという意識になることができました。」


凸と凹の登録先のみなさんには、今日の研修での学びを活かして、さらに社会に変化を起こす存在になっていただけたらと思いました。

「お金の地産地消」をデザインする:合同会社めぐる

参考:「名古屋市市民活動促進基本方針」(2011年12月)/ 図 資金が地域で回る仕組みのイメージ